Quantcast
Channel: 帝國ノ犬達
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4169

犬の軽便食器台

$
0
0

犬
初期型

丈の高い犬が、地面に直接置いてある食器で食べて居るのは、なんとなく苦しさうに見えます。
食器はなるべく首と同じ高さに置いてやりたいと思ひます。
たゞ、高い臺の上にのせただけでは食べてゐるうちに落したりしますので、圖の様な臺を作つて使用して居りましたがこれも犬同志巫山戯(ふざけ)たりして居るうちに倒したりしますので、最近左圖の様なものを造つて使用してみました處、非常に具合がよろしいので、皆様に御知らせ致します。参考になれば幸甚と存じます。

犬

金物屋にて直径曲尺三分の鉄棒を買ひ(普通十二尺もので十四、五銭)、これで相當大きな食器受が四つは出来ます。
それに食器受の足をさゝへるのに使ふ穴の直径三分より少し大きいネヂ釘のやうなものを四つ買ひます。之も十ケ五銭位です。
まづ鉄棒を食器のヘリのまはりより幾分内輪の寸法に合はせて第一圖の様にまるく曲げ、両はしを五寸位下の方に眞つすぐに曲げます。若し自分で曲げる事が出来ない時は、鍛冶屋か又は自転車屋にて簡単に曲げてくれます。

犬


出来ましたら取付けるのに便利な場所、たとへば塀、又は戸袋其他木で出来て居る所ならどこでも結構です。
食べよい高さの處へ食器受をあてゝ見て、足の寸法を計り、第二圖の様にネヂ釘四ツを差込み、第三圖の様に食器をのせれば中々しつかりした食器受が出来ます。
犬の大小により、食器の寸法も違ひますから、それに合はせて作つて下さい。私は今迄琺瑯鉄器ボールと、洗面器の小さいものと、両方使用して居りましたが、ボールの方は犬が食べてゐる時、器外へこぼす量が多い様に思はれますので、現在は洗面器の小さいものを使用して居ります。

豊島美須麿「軽便食器臺の作り方」より 昭和11年

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4169

Latest Images

Trending Articles