正岡蓉
落語研究家。 ◆ 五、六年前である。 我が柳家三語楼さんが、銃猟家を風刺して 「私の近所に△△伯爵がゐて、二千圓からの鉄砲をかついで、自慢で狩猟にお出かけになりますが、二千圓と申しますと、とにかく、貸家が三軒や四軒は悠に建てられます。 従つて、何でございますな、つまりその華族の御前様は狩猟にゐらつしやるたんび、三軒から五軒の貸家をかついでお出掛けになるのと同じでございますな」...
View Article狆、インドへ
十二月十一日、神戸発で印度ボンベイに狆の牡牝各二頭が旅立つた。 熱帯行きは初めてであり、且つ藁が全然使用されないので、犬舎に入れる毛布、タオルの廃物の用意など一ヶ月も前から準備に大忙しであつた。 尚、しもちやんは三郎の仔を十一月二十二日牡三牝一、ちい子ちやんは十二月五日牡一、その他たい子ちやんと千代ちやんも三郎の仔を近々生むと云ふ。 昭和12年...
View Article日本犬、満洲へ
古書店で戦前の本を立ち読み中、「満州国皇帝に秋田犬が献上された」という一文を見かけたことがあります。 「給料が出たら買おうかな」と余裕をかましているうち、その本は誰かに買われてしまいました。結局、ハナシの詳細は不明のまま。 地団太踏んで悔しがっても後の祭りです。資料は見つけた時に買わないといけません。 で、それから10年経った本日、ようやく関連記事を発見することが出来ました。...
View Articleシルバー・テムプラ・オブ・ウェアー(愛玩犬)
生年月日 昭和9年6月6日 犬種 イングリッシュ・コッカースパニエル 性別 牡 昭和12年の広告より フィアットにこんな名前の車がありましたね。
View Article戦前の犬用リード
戦前の犬用チェーンリード 同時期のレザーリード このような無双金具タイプも、大正時代から輸入されています。 当時、金属製のリードは「引鎖」、革製リードは「引紐」と呼ばれていました。 種類としては下記の様なタイプがあります。 【繋鎖】 犬ヲ繋留スルニ用フ 【牽紐】 訓練・演習・運動ニ當リ犬ヲ牽クニ用フ 【訓練索】 長サ十米ノ細キ紐ヲ胴輪ニ附シタルモノニシテ基本訓練及傳令訓練ノ初期ニ用フ...
View Articleナス環
犬の首環とリードを繋ぐ金具、それがナスカン。 フックとスプリングで手早く着脱できる、小さいながらも便利なパーツです。 で、今回はナスカンのお話。こんな小道具だって日本畜犬史の一部なのです。 現代の犬用リードやハーネスの原型が完成したのは明治~大正時代あたり。当時の日本人愛犬家も、現代と似たようなリードや首輪やハーネスを使用していました。...
View Article狆、インドへ
十二月十一日、神戸発で印度ボンベイに狆の牡牝各二頭が旅立つた。 熱帯行きは初めてであり、且つ藁が全然使用されないので、犬舎に入れる毛布、タオルの廃物の用意など一ヶ月も前から準備に大忙しであつた。 尚、しもちやんは三郎の仔を十一月二十二日牡三牝一、ちい子ちやんは十二月五日牡一、その他たい子ちやんと千代ちやんも三郎の仔を近々生むと云ふ。 昭和12年...
View Articleフォスター(種牡犬)
生年月日 不明 犬種 イングリッシュセッター 性別 牡 チヤンピオン・フオスターは英國本場に於て四ケ所の最大なる共進會に出陳して 一等賞 八回 チヤンピオン賞 四回 英セツター種の最高 一位賞 を受領し、其血統書及履歴は権威高き英國ケンネル倶楽部出版の畜犬録一九二二年號第一八三、二四六、二四七頁及雑誌アハードツグ一九二二年三月號に登録せられ、以て世界的名犬なる事を證明し得べし。...
View Articleトミー(種牡犬)
生年月日 大正11年 犬種 ブルドッグ 性別 牡 大正13年の広告より 明治あたりから輸入されていたブルドッグが流行するのは大正~昭和初期にかけてのこと。 その後は飽きられたのか、昭和10年前後にはガクンと数を減らしたそうです(それでも高価な犬でしたが)。 犬のブームは今も昔も一緒ですねえ。
View Articleボーナス(種牡犬)
生年月日 不明 犬種 イングリッシュポインター 性別 牡 大正十二年六月、英國より輸入。 英國本場に於て一九二二年中左の優等賞を受領せり。 一等賞 八回 特別賞 弐回 ポインターセツター最高位 金牌 チヤンピオン賞 一回 其の血統及経歴は英國ケンネル倶楽部出版の畜犬録一九二二號一九五、二四五頁及英ケンネルガゼツト一九二二年十一月號に登載せられ、仝年中チヤンピオン賞五頭の一頭たり。...
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