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ニューファンドランド

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使役犬・水難救助犬としてのニューファンドランドの能力は、我が国でも明治時代から知られていました。
明治35年の「犬の博覧会」、明治43年の「犬の話」などにも、この犬の武勇伝が載っています。


帝國ノ犬達-ニューファンドランド
大宮季貞「感ず可き犬の實話」より 明治43年



大正時代の警察犬関係者は、警察犬を「探偵犬」「警邏犬」「水難救助犬」に分類していました。
このうち「水難救助犬」は欧州警察の使っていたニューファンドランドを意味していた様です。

さて、ニューファンドランドが来日した時期はいつでしょう?
日本の貨物船でこの犬を飼っていたという戦前の記録ならあります。
しかし、当時のペット商カタログでは見かけないんですよね。

ニューファンドランドの歴史を取り上げたサイトでも、どうせカナダやアメリカの話しか載ってないんだろうな。
そう思って検索したらその通りでした。

仕方無いので、我が国のニューファウンドランド史をテキトーに漁ってみました。
手許の史料で、一番古い来日の記録はコレ。

「曩に渡欧した東京猟話會々頭、後藤新平男爵は桑港(サンフランシスコ)で一疋の番犬を購入された。
種類はニユウフアンドランド種らしいが、兎に角大きなもので生後二ヶ月、身丈が二尺、長さ三尺、足の太さの周囲の寸法が六寸あると云ふ。
其の祖父に當る犬は仏蘭西で四十二人の人を救助した名犬、父犬は元に桑港に於ける犬の品評會で第一等賞を得たる優犬で、人間一人を宙に吊して歩くと云ふ。
此の種の番犬の特徴は、人が近づけば吠へて、尚留まらざれば其の衣服を咬へて門外に出し、尚従はない時は初めて咬みつくと云ふ。
既に此の犬は四月十五日にコレア丸で横濱に無事に到着した」
「後藤男爵の買つた番犬」より 大正7年


……いきなり有名人が登場したのですが。



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