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Channel: 帝國ノ犬達
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太平洋戦争開戦と愛犬家・その14

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1、昭和十六年度犬界に於ける最大の印象

土佐犬普及會の强力なる関西支部設立により各地を代表する强犬の全日本慰問闘技犬大會を四回も開催致し、皇軍より多大の感謝を受け土佐犬報國の意氣を示したことです。
 

2、昭和十七年の貴犬舎の計劃

土佐犬の使役的方面(特に輓曳)を研究致し度いと思ひます。
 

3、犬界の新體制的發展の具體的方法手段等

犬種を超越して實際に軍用犬として優秀なる性能を有する犬を推薦致し、戰線に送つたら如何ですか。

 

東京 土佐犬普及会 中島凱風  『前年度の犬界印象その他』より
 
土佐犬愛好家の努力にもかかわらず、戦時体制下での闘犬は「この非常時に何やってんだ」と周囲に白眼視され、日本軍からは「ケンカしか能がない土佐犬は要らない。汎用性に優れたシェパードで充分」と門前払いされ、輓曳で役に立とうとしたら「輓曳犬は畜犬税免除の代わりに野犬扱いな」と行政から駆除され、飼料不足や畜犬献納運動もあって激減。敗戦時に生き残っていた土佐闘犬は20余頭だけでした。

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