四月十七、八両日、中央畜犬協會主催の第卅一回全國畜犬共進會が上野公園動物園前廣場に開催された。十七日は朝來の小雨で一時出足が鈍つたが、間もなく晴れ、午後は相當の人出で賑はつた。
十八日は朝からの快晴に非常な人出で、上野の春は中畜展に人氣の花を咲かせる。出陳犬も約二百頭。夫に場内で日本テリア研究會第五回鑑賞展覧會を催して、約五十頭の日本テリアを蒐め、日本犬友倶楽部も一廓をグループの犬で占めると云ふ賑やかさ。
犬質も揃ひ、珍犬も多く、ヨークシヤ・テリア、ホワイト・グレイハウンド、グリフオーン、マンチエスター・テリア等特に人目を惹き、一方にはポインター、セツターのの堂々たる猟犬陣が張られ、又筧氏はスコツチ・テリアを十頭近くもズラリと勢揃ひさせてゐた。審査は華蔵界、大竹、塚本、永井、木下、加治木の諸氏であつた。
『十二年度の展覧會彙集』より 昭和12年
平林家畜病院『狂犬病予防注射控簿 昭和十三年十月廿七日以降』より
昭和14年4月17日診察
平林家畜病院『狂犬病予防注射控簿 昭和十三年十月廿七日以降』より
昭和15年4月17日診察