生年月日 不明
犬種 ドーベルマン
性別 牡
地域 愛知縣
帝國ドーベルマン倶楽部、古屋千秋さんの愛犬。
http://ameblo.jp/wa500/entry-11360980963.html
帝國軍用犬協會創立満5周年記念展覧會にて、會長賞受賞。 昭和12年
今回創立満5周年記念全国支部争覇の大展覧會に於て、圖らずも帝國優勝犬の称號を得た事は非常に栄誉と思つて居る次第で有ります。
實を云ふと今回の展覧會に於ては、審査に訓練を加味すると云ふ事なれど、訓練大會は別に開催せられ居り、其の程度が判明せず多分は訓練素質に重點を置くのではなかろうかとは思ひながらも、何んだか気掛りになるから四月上旬より約一ケ月位東京の某訓練所に入所させ、泥縄式に少しでも訓練の豫習でもさせて置かうと思ひ居りし所、四月上旬頃より犬が急性の肺炎に罹り、今回の展覧會には出陳は不可能だとは思ひながらも毎日獣医師に来診を頼み置き、時々帰宅しては病犬を見ると云ふ有様にて、度々吸入器を掛けたり、湿布などしたり、餘程呼吸困難の様子に見受けられ、若犬なれば丁度犬瘟熱(ジステンパー)から肺炎になつたと云ふ所。
會期五日前より幾分快方に向く様に見受けられ、食欲もパン位なれば少しは喰ふ様になり、先づ此の分なれば生命は大丈夫と思ひながらも期日の段々と切迫するのには気が揉める事、何んだか毛艶もなくなり、平素の元気もなく迚も入賞などゝ云ふ事は問題にもせず、兎に角犬を連れて展覧會見学位の気分にて上京した。
併し今日まで愚犬ジヨツク號は昭和八年三月の第一回展より出陳し、昨年大阪甲子園に於ける本部展に審査を受ける事が出来なかつた事以外には引き続き出陳し居り、賞歴は第二席二回、第一席四回、今日までの展覧會には多少自信を以て出陳したけれど、今回の大展覧會には自信など微塵もなく、病後の犬が意外にも第一席となり其上自分の犬舎にて生れしものが帝國優勝犬の称號を獲得した事(※浅田護馬氏のキングダッシュ・オブ・アスターフィールズ號のこと)は幸運で有つたと思ふより外にない。
古屋千秋「昭和十二年度帝國優勝犬称號を獲得して」より 昭和12年
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ジョック・フォン・キンジョウ DKZ45(在郷軍用犬)
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