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Channel: 帝國ノ犬達
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戦時下仙台の愛犬家達・其の3

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次ぎは北目町渡邊儀之助氏である。氏は南は九州の涯から北は北海道の涯まで、少しでも鬪犬に趣味ある人ならば、此の渡邊儀之助氏を知らぬ人はあるまいと云はれてゐる位の鬪犬師。犬の事ならなんでもござれ、犬から生れたやうな犬好きの男であられる。

二、三年前、秋田の將軍町で催された全國鬪技犬大會では、氏の愛犬渡邊の綱號が、是又全國に覇を稱へた○○號を向ふに廻して見ん事優勝した記録など、今だに全國の語り草とされてゐる位壮烈なものがあつたらしい。

其の後、二代渡邊の綱號が今、此の犬舎に二尺四寸五分、十七貫五百の巨體を埋もれさせて髀肉の嘆をかこつてゐる。二歳七ヶ月牡、赤斑のやはり土佐犬である。

氏は云ふ。誰が何んと云つたつて今日本に是位の鬪犬はゐませんぜ……、と誇る處のものである。

其他に短毛フオツクステリヤ一、日本犬二、三とゐるやうえある。氏は仙臺愛犬同志會、宮城縣愛犬協會などを主宰して居られるやうである。

『仙臺市内愛犬家を訪ねて・北目町の渡邊鬪犬師の巻』より 昭和13年

 

またまた未知の闘犬団体が登場。無数の地域団体が存在していたのは理解しているのですが、それぞれの活動内容を知りたいなあ。


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