犬のいない生活
産まれるときから犬と共に育つた私の二人の子供は、犬亡き昨今の生活をどんなに寂しく感じて居る事か。叱つても〃近所から捨てられた仔犬を抱いて来る。痩せさらばへたやつ。虱や蚤がウヨ〃居るやつ。仕方がない故ウンと食事を與へてもとの處へ返して来るが、シエパードの味さへ知らずば、子供達より私の方が拾つて来たくなるだろうから無理もない話だ。西村六二「大牟田たより」より 昭和7年
View Article非常時の春
花が咲いたから一杯やらう。あのカフエーは美人が居ないから他へ行つて大いに飲もう!なんて長閑かなことです。春寒い満洲の荒野に匪賊と戦つて居る兵隊さんのことを考へれば、太平楽も云へません。吾々内地に在つて平安な月日をすごして居ることの出来るのも、この犠牲者の御蔭です。シエパードも盛んに命を的に奮闘して居ます。感謝します兵隊さん!有難うシエパード!絵と文 落合朗風...
View Articleウァルド・フォン・デル・タートクラフトKZ20252 MH.PH.SchH(在郷軍用。犬)
昭和7年4月5日生れ犬種 シェパード性別 牡地域飼主 神奈川縣鎌倉町(鎌倉市になるのは、この広告が出された2か月後から)たくさんの資格を持っている大変優秀なワンコ。昭和13年9月の広告より
View Articleアイヌ猟師のヒグマ狩り・第1回
北海道犬を使ったヒグマ猟のハナシ。和人ハンターによるヒグマ狩りの記録は幾つも残っておりますが、民俗学の分野ではアイヌ民族のヒグマ狩りも古くから記録されてきました。主要な猟法だったアマッポ(仕掛け毒矢)は明治9年に禁止されてしまい、マタギたちは猟具を銃に持ち替えてヒグマ狩りを続けます。今回は、近代化が進んだアイヌ猟師たちによる座談会をどうぞ。アイヌ熊狩座談会時 昭和十一年一月六日人小山田...
View Articleアイヌ猟師のヒグマ狩り・その2
では前回の続き。獣医もいない場所で危険なヒグマ猟に使われた北海道犬が、当時としてはかなりの長寿だった事がわかります。北海道にはフィラリアが少ないことも一因なのでしょうか?時昭和十一年一月六日人小山田 菊次郎氏今泉 柴吉氏中本 幸平氏小田 喜代作氏中本 晴夫氏山川 幸太郎氏能登 行雄氏進行傳法...
View Article